キッチン/吉本ばなな

キッチン (角川文庫)

キッチン (角川文庫)

私は美しいわ。私、輝いている。人を惹きつけてしまうのは、もし、それが私にとって本意でない人物でも、その税金のようなものだとあきらめているの。

これは、雄一の母親(実は父親)のえり子さんの遺書の一節です。かっこいいなぁ。こんな風に胸を張って、生きられたならと思う。
Jがこれを読んで「あなたは税金が高すぎる。もうちょっと元をとりなさい!!」と言ったことがある。うむー、たしかに昔はそうだった。共依存系人間に好かれまくって大変でした。
でも今はどうだろう。むしろ所得のほうが多い気がする。私は美しくも輝いてもいないけど、人を惹きつける笑顔はもっていると思う。だから、それを誇りに生きていこうかと思う。